2018年2月20日火曜日

八代市の金剛干拓はチョウゲンボウのテリトリー! Common Kestrel flying around Kongo reclaimed land of Yatsushiro.

 八代市は球磨川が山岳地帯から平野に出た所から出来上がった大きな扇状地と大きな三角州で出来上がった都市だ。
 なおかつ遠浅の不知火海が在った為、江戸時代慶長年間から干拓が盛んで各河川河口近くには江戸時代・明治時代の樋門が残っている。

 八代市の金剛干拓は1953年・昭和28年に完成した比較的新しい干拓地で鼠蔵エリアから前川(球磨川分流)河口エリアまでクロツラヘラサギが採餌する干潟で囲まれている野鳥の宝庫だ。

 この金剛干拓ではまだ10回ほどしかバードウォッチングに赴いていないものの、トビやミサゴを中心にチョウゲンボウ、コチョウゲンボウ、ハイイロチュウヒ、ツミ(いずれも撮影出来たもののみ)などの猛禽類が生息している。

 今回はチョウゲンボウを随分長い事観察できたので、数回にわたりチョウゲンボウの生態をレポートしよう。

 干拓地のど真ん中で水が張られた休耕田にタゲリが20羽ほど居たのでそれを観察撮影していた所、何かに驚いて一斉飛び立った。それを写している時に遠くの杭に猛禽類が留まっているのが見えた。
 
 その猛禽類が筆者の車の方へ飛んで来て色々な展開が始まったのだ。この日は朝から結構な雪が降り、北風がものすごく強い日だった。
杭から獲物を見定めているようだ。

物凄い北風でフラフラしているチョウゲンボウ

風上のこちらに向かって低く飛んで来た。強い風に流されながら斜めになって飛んで来た。強風時の空港の旅客機の離着陸の様だった。


主翼が幾らねじれても頭・顔は垂線から決して軸を外さない。

向こう側に居るのはタゲリ、タゲリはチョウゲンボウを警戒しないようだ。

普段作業されている農作業の方とは少し違うな…とでも思っているのだろう。しげしげと見つめられてしまった。しかしこう言う時は何もせずジーッとする事にしている。それが功を奏したのだろうか?警戒感を持たれなかった証拠がこの後展開するのだ。

2018年2月19日月曜日

2018年球磨川流域の雛祭レポート。 Report of Japanese traditional Hinamatsuri-Festival in 2018 on the Kumagawa-River area.

 2010年から人吉に通い始めて今回で9年目に突入。合計すると通算50回は越えているが、雪で日程変更したのは初めての事。ただの積雪であれば南九州の事すぐに融けて交通への影響は少ないのだが、今年は気温が低く凍結の恐れなどで何度も高速道路、一般道路も通行止めやチェーン規制が繰り返された。

 八代と人吉の打ち合わせなどが交互にあったのだが、危険な雪中行を繰り返すことを止め、八代市内に連泊した。結果雪の降る中、丸3日間野鳥撮影が出来た。いつも人吉盆地・球磨川流域や周辺山地ヤマセミ中心の観察に比べると色々な意味で珍しい刺激的なバードウォッチング・撮影が出来た。

 追々その成果はこのブログで更新する事にして、今日は今の時期に成ると盛んになる雛祭の飾りつけに関してのレポートを行ってみたい。
 女の子のお祭り「雛祭り」は全国で一般的に行われるが、球磨川流域の人吉~八代エリアでは特に武家文化~庶民文化としても有名で観光資源にも成っている。

 武家文化の頂点が細川家筆頭家老・松井家に伝わる大名のお雛様を展示している八代市の松濱軒(松浜軒)の雛人形展示だろう。
 一方で、庶民の雛祭の地方色豊かなケースの典型が「綾町の雛山飾り」だろう。21世紀に入る頃から山を越えて、宮崎の綾町の大自然を取り入れた雛飾りが球磨川の流れに乗って人吉市や八代市に入って来て広まった様だ。

 これらとはまた一味異なる雛飾り文化を伝えているのが八代駅前の珈琲店ミックの恒例雛飾り展だ。今回はこれを中心に撮影してみた。
八代駅前のミック珈琲店。遠くに見える八代駅ももうすぐ取り壊され建て替わるようだ。その後ろは我が父が勤務していた十條製紙八代工場(=現日本製紙)筆者が太田郷小学校の生徒の頃から57年間変わらなかった駅舎もとうとう無くなってしまうのだろうか。明治41年に出来たという瓦屋根の八代駅舎だがもったいない気もする。
入り口に展示されているお雛様

カウンター席に向かって並んだお雛様

この手はミック珈琲店でしか観られない。

貴重な日本の雛文化

創作雛も壁に幾つも・・・。

うっかり見落としてしまうマメ雛。あくまで情報提供のブログなので、航空会社の機内誌の様に、ごく一部だけ切り取ったような気取った撮影手法はとらない。でも、すんません、お客さんがいるのでストロボは遠慮した手前、ブレちゃった。(恥)

この時期店内は色々なお雛様展示で賑わっている。

いつものヤマセミ君が出迎えてくれる、筆者のヤマセミ狂いの原点。

ミックさんから頂いた自家製ポン酢

八代市内一般家庭の「綾町流・雛山」

土筆やふきのとう、スミレなどを一緒に飾る。

2017年度の綾町の雛山祭り資料URL

八代市松濱軒の松井家お雛様

同じく松井家のお雛様


2018年2月18日日曜日

或る橋をこよなく愛するヤマセミのカップル ! A pair of unique Crested kingfisher (=Yamazemi) is settling on a certain bridge in Hitoyoshi city.

  いよいよ人吉行最終日だが、今回は思いのほかいろいろな収穫があって、非常に満足している。最低でも1週間以上は滞在する癖がついてしまった筆者だが、今後は研究も大詰めを迎え、整理整頓に入っているので、今更何か新しい生態を発見してしまうと正直少しややこしい。

 今回は今までのレギュラー5ファミリーに加え、エリア外のヤマセミのつがいに遭遇。しばらくその生態を観察したが、人吉市中心部の橋と異なって比較的交通量の少ない立派な橋を採餌場と心得、盛んにダイブしているヤマセミを発見!
 何と橋の手摺・欄干に留まってダイブするのだ。お前は牛若丸か?状態。

 見ている限り2回のダイブはいずれも採餌成功、斜めの距離20m以上のロングダイブだったが見事なものだった。

 明日からまた人吉地方は雨模様とか、カラカラの関東に戻った途端風邪をひきそうだ。








なかなか優れた腕前と見た。そろそろ繁殖期だが、この時期メスがオスに言い寄ったりする頃なのだが、このカップルはまだまだという感じでオスが逃げまくっていた。

2018年2月17日土曜日

球磨川本流のオシドリはワンサカ・ワンサ! There are so many Mandarin duck in a Kumagawa-river.

  しかし羽生結弦と宇野昌磨、両選手のワンツーフィニッシュは見事だった。久しぶりの心地良い衝撃を受けた。国民栄誉賞モノ。まずは最初にどうしても述べておきたかった。

 人吉市から八代市へ球磨川沿いの219号線を移動する途中、毎冬オシドリで有名なポイントがある。トモエガモも大群で越冬する場所なのだが、今日はトモエガモは見当たらなかった。まさか平昌オリンピックを観に行ってる訳でもあるまいが・・・。
 一方で、オシドリはワンサカワンサ状態だった。1960年代レナウン・イエ・イエのコマーシャルでシルビー・バルタンが踊りながら歌っていたのを想い出すほどだった。
 https://www.youtube.com/watch?v=3YiSAKWLh14  Youtubeより


 オシドリと言えば、新宿御苑が東京エリアでは有名だが、まず一番西側にある日本庭園の池の奥から姿を見せる事はあまり無い。奥日光戦場ヶ原の湯川には通年でオシドリがいるようだ。オシドリは全て冬になると海外のどこかから飛んでくる渡り鳥だと思い込んでいたが、実は標鳥でそのほとんどが国内移動なのだそうだ。

 人吉の球磨川、川辺川にも結構来ていて、一度は声を出しながらのディスプレイ(求愛行動)を行っている姿を録画した。 
今日のオシドリは飛び回る集団が有るかと思えば

岩に上がってのんびりしているグループもあってバラバラだった。

主に日陰に大集団で羽休めする為撮影は暗い日陰対処をしないと撮影できない。



行ったり来たりなので、両方向の撮影が可能だ。

切り立った岩の壁の前を飛ぶオシドリの群れ

明日は移動日、ブログ更新は相当遅くなる予定。

2018年2月16日金曜日

3日間で2度のヤマセミ交尾に遭遇。 I encountered two time copulation of Crested kingfisher(=Yamasemi) in only three days.

 今回、南九州では珍しい数日間続いた雪騒動で、本来丸5日間ヤマセミ観察・撮影出来たはずの予定が実質3日半しか行動できず、十分な観察は今回は無理だと諦めていた。

 しかし、何と!今日1日でヤマセミの交尾を2回しっかり撮影できたのだ。それぞれ別のつがいで球磨川本流と支流の一つでの行為だった。時間的には球磨川本流が朝7時20分、支流が朝8時30分、いずれも小雨が降る状況だったがヤマセミの繁殖に天候条件はあまり関係ない様だ。

 今日アップする球磨川本流での交尾は、幾つかある樋管の上屋の屋根に設置されているアンテナ上だった。
 実はこの交尾したつがいは2日前にも朝早くに鋼鉄製の球磨川水位計に留まっていたのだが、その際はすぐに飛び去り交尾の気配すら感じさせなかった。この水位計というのはこのヤマセミつがいが好んで留まる場所で、過去においても幾度か交尾を行っていた場所なのだ。
 今日もオスが1羽でアオサギと水位で同居してたのだが、一旦オスは対岸へ戻り、つがいで並んで時期を伺う様子を見せていた。

 アオサギがいつまでも立ち退かないので、つがいが揃ってこの水位計のバーへ来られないと踏んだ筆者はお手伝いをすることにした。堤防の階段を下りて水位計に近寄りアオサギを見つめたのだ。なんとこのアオサギは鮎漁師の島津さんになつき、いつも島津さん宅の前にたむろしている個体だった。当然筆者の顔も記憶していると思われるので寄っても全然飛び去ろうとしなかった。

 しかし此処で朝のウォーキングの方が2名小走りに堤防下の道路を近寄って来たので「チビ」と呼ばれているこのアオサギもさすがに飛び去った。

 そうして、堤防の階段を上って上に出た途端、目の前の樋管の上屋にヤマセミ・オスが留まっていて、其処へあとからメスが鳴きながら飛んできた。もうそれからはアッという間にオスが来たばかりのメスに覆いかぶさり交尾が始まった。

 観察・撮影は今まで筆者が観察したことが無かった真後ろに近い位置からだった。この位置で交尾が完全か不完全かが良く判るのだ。「交尾」という言葉の示す通り、オスとメスの尾羽が交差しないと交尾とは言えないのだ。
 ただオスがメスの上に乗っかれば交尾だと思っている方も多いと思うが、実はそういう交尾行為のうち20%程度しか完璧な交尾は無いのだ。(※ヤマセミの場合)

 したがって、ヤマセミの場合は繁殖シーズン中少なくとも4~50回は交尾を繰り返す。観察した中では1日に3回交尾した観察記録がある。
最初は水位計にヤマセミのオスとアオサギが仲良く並んでいた。

で、一旦対岸のメスの元へ戻ったオスが意思確認なのだろうか盛んに鳴き合っていた。

アオサギが去ったので、堤防の階段を昇ったらいつの間にか対岸に居たはずのヤマセミつがいが樋管上屋のアンテナに!

あっという間にオスがメスにかぶさって交尾が始まった。


完全に交尾が成った証拠にオスの広げた尾羽の中からメスの尾羽が突き出している。

交尾が終わるとオスは反転して離れていく。

つまりは真後ろに居る筆者の方へ来る感じ。

オスが去っても、メスは交尾態勢のまま。

まさかこの1時間後に別の個体の交尾に遭遇するとは夢思わず…幸運だった。


2018年2月15日木曜日

人吉盆地に野鳥宝庫の湿原・湿地帯を発見! I found wild bird sanctuary wetlands / wetlands in the Hitoyoshi Basin!

 天気予報通り人吉入り二日目は朝から非常に弱い雨模様。カメラを提げての球磨川土手におけるヤマセミ観察は難しいので、車の中から観察できるエリアを開拓しようと人吉市地中心部から郊外へ車を走らせた。川辺川周辺ではなく、球磨川本流周辺。

 人吉盆地には球磨川(支流含め)流域に幾つかの小さな湿原・湿地帯がある。今回はそのうちの一か所なのだが、さほど大きな湿地帯ではない。木道完備の国内でも有名な大きな湿地帯ではないが、真冬の2月に野鳥がこれだけ生息しているとは夢にも思わなかった。

 人吉盆地は周囲を山に囲われているので、湧水、細い河川が無数に存在する。いずれも球磨川本流に直接、あるいは川辺川、胸川、万江川、山田川、鹿目川、永野川など球磨川支流(実はこれらも一級河川なのだ)の附近に点在している。
 湿原・湿地帯の冬景色を御存じだろうか?関東・東京近郊にある多くの葦原中心の湿地帯(霞ヶ浦周辺・渡良瀬遊水地など)とは異なって、色々な植物が枯れて折り重なり複雑な状態を醸しだしている人吉盆地の湿地帯は野鳥たちが身を隠すには最適の場所である事を今回知った。

 雨で暗く、綺麗な画像とは言えないが、各種湿地帯に多い野鳥を撮影できたので、第一報をレポートしてみたい。此処で視られた主な野鳥はタシギ、タマシギ、ヒクイナ、セッカ、タヒバリ、イカルチドリ等だ。ただ時々カラスの群れが通過するためあっという間に目の前に居た野鳥が飛び去って茂みに駆け込んでしまう事も多い。撮影するには困難な場所でもある。

 人吉の中心部で出遭えるヤマセミと異なって、車の中から撮影しようとしても乗り入れなど場所的に限界がある上、歩きで傍へ近寄ると警戒心の強い野鳥たちは動きを止め藪から出てこない。夏期で在れば前夜からブラインドもしくはテントを張っての観察であれば十分可能だろうが、厳冬期で雪も多い今の時期は南極もしくは冬山仕様で臨む覚悟が必要だろう。
タシギ

タシギ(日没後)

ヒクイナ(日没後)

ヒクイナ(日没後)

タマシギ

タマシギ

タマシギ

セッカ

帰京後、各野鳥別の生態レポートをアップする予定。今回は既にヤマセミを7か所で観察撮影できているので、人吉入り二日目でヤマセミ情報も満載だ。