2024年3月19日火曜日

今の時期、野鳥の餌物はトンボのヤゴが多いようだ。 At this time of year, the food for wild birds seems to be mostly dragonfly larva.

  このブログではヤマセミ以外の野鳥に関して取り立ててて珍鳥や出遭い難い迷鳥などを追い求めて取材していない。

 メインのヤマセミは別として、筆者が住んでいる東京都郊外三鷹市界隈のごく身近にいる野鳥たちの生態を観察してアップしている。

 したがって珍鳥をキレイに撮った自慢の画像をご紹介し、「いーなー、羨ましいなぁ」と思わせるブログとは方向性が違い、ご覧になってすぐその場所に行って観察してみたいという方に最適な役割を果たせることを喜びとしている。

 ただし具体的な場所、例えば〇〇公園の東屋の前の池・・などと具体的な場所は明記しない。野鳥たちは上野動物園のように行けば必ず檻の中にいてくれるライオンとは違うのだ。うっかり此処で観ましたなどと言っても当の昔に移動してしまっている(バーダーさん達が良く言う『抜けた』)可能性の方がはるかに高いのだ。

 前置きが長くなったが、今日の野川の野鳥たちはどうやらいつものヌマエビや小魚ではなくトンボのヤゴを食しているような気配を捉えたのでご紹介。

 最初にいつもと違うと気が付いたのは、カワセミのペリット吐き出しを間近で撮影した時の画像。いつもは白い卵の様なペリットが茶色かったのだ。

 で、?マークが付き、採餌行動を追って調べたらトンボのヤゴらしきものを食していた。

ゲエッ!と喉の奥からペリットを送り出し

口元まで押し出して

首を振って飛ばす!

飛び出たペリットが白くない!

明らかにいつもの魚を食べた証拠の白いペリットではなかった。

其処で、採餌を追ったら、獲物は魚ではなかった。

ザリガニでもなく6本の足から見てトンボのヤゴの様だった。

ダイサギの獲物も大型のヤゴだった、羽化に向けて水中で動き始めたのだろう。

2024年3月18日月曜日

都内植物園でしっかりとウグイスを撮影する。 Photographing Surely a Japanese warbler at a botanical garden in Tokyo.

  ウグイスは基本的に通年我々の生活圏内で生息している藪鳥。普段は薮の中をチョロチョロ移動し、チャッチャッと地鳴きの声をあげながら動き回る。

 笹藪でこれを見つけるには、不穏な動きをする笹の葉を追えばいい。

 しかし三鷹野川公園にある附属施設である自然観察園(小金井市管轄)では、何処からともなく、捨て猫が可哀そうだと猫への餌やり婆さんたちが定期的に餌を与えるため捨て猫がはびこり大問題となっている。

 自然観察園に捨て猫が居て、人間が餌やりをしている現実が如何に頓珍漢なのか、管理事務所もそれを許可したという(餌やり婆は声高に主張していた)小金井市も、ここへ来る子供たちに何と説明するのだろう。

 捨て猫への餌やりを始めて数年、めっきり藪鳥が消えてしまった。ほぼ全滅に近い。

 ウグイス、アオジ、カシラダカ、クロジ・・。それに群れで餌を啄ばむシメ、カワラヒワなどが来なくなった。

 捨て猫が可哀そうだと「自然観察園」で餌やりを許し、自然の藪鳥が絶滅しかかっている、メディアはこれをどう思うだろう?

 筆者は2005年から野鳥観察・撮影の為この自然観察園に入っており撮影画像のデータファイルを視る限り、これら藪鳥の急激な現象は明らか。

 「自然とは何か?」を全く理解しない餌やり婆さんたち、野川公園管理事務所、小金井市のモラルと常識の低さはどうしようも無く低いので諦めているのだが、野鳥ファンの皆さんは非常に残念に思っているだろう。

 しかし、都心の植物園はさすがに規模も自然に対する知識・常識・管理も素人集団の野川自然観察園とはまったく違うし、2006年頃の野川自然観察園状態に近い環境だ、ウグイスはあちこちにいる。

 1週間ほど前に撮影したウグイスを今日はご紹介。




これぞウグイス、表に出てきたから春はもう始まっている。

三鷹の住宅街の公園で今年初めて泣き始めたウグイス。エンディングが乱れたが失礼。


2024年3月17日日曜日

都内植物園のキクイタダキ、松の木へ移動後の様子。 The Goldcrest at Botanical Garden in Capital Tokyo , after moving to the pine tree.

  日本で最小のサイズを誇る?キクイタダキの三日目。

 3月14日に都内の植物園で遭遇して、久しぶりに観察・撮影したとこのブログで翌日レポートしたが、続編があるのだ。

 この時は入り口から直線で150mほどの池のほとりの枯れかかったような針葉樹に居た2羽だが、バーダーさん達が見失った後、赤松の巨木の方へ移動していた。

 このキクイタダキは松の木肌に潜む虫を食べる事から、松毟鳥(まつむしり)、まつくぐりとも言われているように、この日も針葉樹から抜けた後赤松へ移動、採餌をしていた。

松の木に移ったキクイタダキ

ごつごつした松の木肌が好きらしい


松毟鳥(まつむしり)の語源に成る採餌行動

菊の御門もばっちり!

 これで、今年のキクイタダキ騒動は終わり!またどこかで出遭ったらレポートしよう。


2024年3月16日土曜日

都心の植物園へキクイタダキ、リベンジ撮影へ! Go to the botanical garden in the city for a revenge photoshoot of the Goldcrest !

  2日前、昼過ぎに思い立って都内の植物園へ行った際キクイタダキに遭遇した件は昨日のブログでレポートした通りだったが、このブログでご紹介した最初の針葉樹の部分の画像がどうもいまいち満足できるものでなかったので、今朝また突然思いたって午前中から再びチャレンジしてみた。

 結果は結構満足できる撮影が出来た、リベンジ成る!・・と言った所だろうか?

 要は頭の菊の花びらの黄色がちゃんと見える瞬間を撮りたいのだ。だからチョロチョロうごめいている針葉樹の木の近くへどんどん寄って行って、見上げて撮っているようでは黄色い菊の花びらは写らないのだ。

 頭の上の菊の黄色は樹の下へ行けば行くほど撮れなくなることくらい判りそうなものだが、バーダーの皆さん木の下へ前へ前へと詰めて行ってしまう。

 筆者は逆に遠ざかり、針葉樹の中が葉の陰にならないで見通せるようなポイントに集中、気を付けた。その結果がこのブログでご紹介の画像。


針葉樹の真下へ行ってしまったらこういうアングルでは撮れない。

飛び立つ瞬間も遠くから狙う事で頭上の黄色が判別できる。

葉と葉が重なっている部分を避けて、向こう側が素通しで観られるアングルが良い。

朝の光の射す角度を考慮すれば、葉の奥でも陽が当たる。

他の野鳥に比べ動きがすばしっこいので、慣れが必要かもしれない。

2024年3月15日金曜日

都心の緑地で初めてキクイタダキに遭遇。 My first encounter with the Goldcrest in a green space in the city center.

  国内で一番小さな野鳥の一つ、キクイタダキに都心の植物園で遭遇。二羽いたが、つがいだろうと思う。

 ご存じの通り針葉樹に群がるキクイタダキだが、モミジなどの紅葉した葉っぱにも集まるし、松の木の木肌が好きなようで、よく木肌の間に居る虫を突いている。

 筆者の経験値からすれば、京都、広島、奥日光、九州の阿蘇山など全国いたるところで遭遇した。

 今日初めて出遭った東京都内の植物園では女性のバーダーさん達が結構来ていたが、キクイタダキの生態についてはよくご存じ無いようで、逆光のなか針葉樹を出入りするキクイタダキを追いかけておられた。

 筆者が一番奥で撮り始めたら、普通の200㎜くらいのズーム付きのカメラを抱えたご婦人がそーっと寄ってきて、池で水を飲みに来るから池に近づかないように・・と言ってきた。小鳥系は真昼間、人間が5~6人も立ってカメラを構えている横に来て水など飲まない。実際観察撮影中水辺へなど近づきもしなかった。

 この手には関わりたくないので、そっと5mほど移動して、大きな樹の陰から太陽光を避けて狙った。これが結構効果あったようだ。

 バーダーさんは何故か数人撮影者が居るとその場を仕切ったり、通ぶったりしたがる方が多いようだ。残念ながら動きの速いキクイタダキについていけず、その御仁は殆どシャッターを切れなかったようだが・・・。

 筆者はまとまって同じポジションから撮る御仁たちを避けて、池の反対側へ回り順光で撮影を試み大成功。野鳥も馬鹿じゃない、人間が群がって同じ場所に並んで見上げている所にいつまでも居る訳がない。針葉樹の所で撮影した画像をチェックしたらこちらを視ているカットが多かった。

 針葉樹に飽きた後、移動したのはやはり大きな松の木だった。この部分はまた次回として、今日は撮りたての針葉樹の部分と松の木への移動部分。

最初に見つけたのが此のカット、針葉樹の茂みに入る前。

小さな蛾のような獲物を咥えて

この後、大きな松の木へ移動、バーダーさん達は気が付かなかったようだ。








 キクイタダキは止まってジーッとしていることが少ない。それを知らないと留まった写真を撮ろうとしてもいつまでも撮れない。その意味からすると地鳴きをしている時のウグイスの動きに近いと言って良いだろう。

2024年3月14日木曜日

春先の野鳥のいろいろな動き特集! Special feature on various movements of wild birds in early spring !  

  春になる・・ということは一般的に桜が開花してそう思うものらしい。でもここ10年はくしゃみが出始めてそう思う方も多いようだ、いわゆる花粉症!

 東京では九段の靖国神社境内の標本木桜の花が5~6個開花するのを気象庁の係員が確認して「開花宣言」をする。そうして、それをメディアが伝えるというしきたりに成っている。

 最近のように気候変動のせいか、動植物の動きが例年通りでないことが多かったり、通常の生態を示さなかったりすると、人間は混乱するのだ。特に花粉症の人が多い都会では・・。

 2日間のPCデスクワークで液晶画面見すぎになり、屋外の自然に接すべく晴れた昨日1日動いてみた。住んでいる三鷹市~武蔵野市界隈の花鳥をレポートしたのでご紹介!

 まずは井の頭公園~三鷹駅へ玉川上水を遡る行程での動植物の様子。

一体此処は何処?状態の都会の峡谷の様な玉川上水。意外な大自然が存在する。

この運河(=上水)沿いの主役も野鳥はカワセミ!

しかし鬱蒼とした樹木に覆われた玉川上水でカワセミの撮影は非常に難しい。しかし木々の間から気配を殺せば(もちろん相手は気づいているが)コンデジでも撮れる距離だ。

アジサイの新芽

土手に落ちた椿

本来5月以降、初夏に咲く花ウスベニアオイ(=薄紅葵)がもう咲いている。

日当たりのよい住宅街ではこぶしが急速爆発的に花開き、1日で景色が変わる。

モクレンまで開化直前

低気圧が去って西高東低の気圧配置による強風にあおられるエナガ


昨日の多摩エリアは強い北風、突風でエナガもまともに飛べなかった様子。

2024年3月13日水曜日

繁殖期の野鳥の生態 その4・アオゲラ。 Ecology of wild birds during the breeding season, Part 4: Japanese Green Woodpecker.

  面倒くさい確定申告作業が終わって、アオゲラ画像を探し出せたのでご紹介したい。ただし、時期的にまだ寒い時期2月の穴あけの様だが、ひょっとすると前年の巣穴の補修なのかも知れない。

 コゲラやアカゲラは掘り進むにつれての木屑が飛び散る場面を撮影できているが、このアオゲラの場合掘っている場面のカットが無い。

 決して低くない部分への穴あけなので、結構遠くから撮影したのだが、筆者の存在に気が付いて掘削を中断したのかもしれない。

 いずれにせよ、日本を代表するキツツキの巣穴掘りに関する画像が揃ったのは誇っていいと思う。野鳥生態の研究者として野鳥観察をしていて、キツツキの穴掘りを撮影する頻度はそう高くあるまいと思う。

 いつも連れ立って行動するバーダーさん達は仲間からの情報で一気にそういう場所へ行けるだろうが・・・。

 此の繁殖期のキツツキ系で言えば、アオゲラの求愛、縄張り争い、アカゲラの縄張り争いと交尾と給餌。意外に多くの場面に遭遇しているが、北海道にしかいないクマゲラや沖縄やんばるの森に生息するノグチゲラなどには出遭えていない。一方胸に横縞の無い北海道産のヤマゲラには霧多布湿原で遭遇できた。

 まずは野川流域でのアオゲラとその巣穴をご紹介。

やはり、東京近郊で出遭えるキツツキ系の穴としては最大。



この撮影時は作業を止めて、ずいぶんジーッとしていた。


この2カットは別バージョン

三鷹の野川エリアはアオゲラの生息数が多いようだ。今年のドラミングは2週間前から聞こえているので繁殖も盛んだと思いたい。