2014年6月16日月曜日

ヤマセミの天敵、青大将の実態レポート。その1. Natural enemy of the Crested kingfisher, actual situation report of the Japanese rat snake. Part1.

 過去においてヤマセミの天敵には幾つかが挙げられているが。具体的にその天敵に襲われている画像やレポートはほとんど見当たらない。まずは出遭う事自体が非常に困難な野鳥の、更には天敵に襲われている場面に遭遇する事は事実上不可能に近いからだと推察する。

 今回、初夏の野鳥繁殖シーズンにおいて、幸運な事にヤマセミの繁殖・営巣場面に2度遭遇した。1回目の営巣は途中で天敵にやられたため繁殖失敗。まだ抱卵後時間も短く孵化するか否かのタイミングだったので子供は全て呑まれ、母親も犠牲になったようで、後にはオスの親のみが残されている。非常に痛ましい自然界の事実を目の当たりにしてしまい、2~3日は立ち上がれなかった。

 その後1週間して、なんと偶然にも2家族目の営巣を発見!慎重に観察を始めたが、何とこちらも天敵に雛を一羽呑まれてしまった。さらにもう1羽を原因不明の理由で巣穴から9m下の地上に落下しているのを早朝発見するという事態に遭遇した。あまりのショックの連続で、一時は辛さに耐えきれず、ヤマセミの観察を中止しようかとさえ思ったが、これも千載一遇の機会と思い直し雛が巣立つまでの観察を続けた。

 このブログでは営巣中の状況をリアルタイムでは掲載しない事とし、巣立ち完了後、生態説明に必要な画像のみ、場所特定不可能画面を選び場所特定できないように背景画像処理を施して掲載する事にする。なお最初の巣穴も、巣立ちを見届けた巣穴も観察撮影場所からはそれぞれ120m、90m離れており、90mの距離の場合は車の車内から迷彩ネット越しに撮影したモノでヤマセミ自体に刺激・影響はないと報告しておきたい。

 さらに後者の環境は大型自動車が数台駐車している裏手に在り、朝夕は出入りもする。撮影・観察はそれらの大型車の屋根越しに行ったモノである事を付け加えておきたい。なお前者営巣はこの5月16日に発生した天敵襲撃で全滅。後者営巣は6月3日に3羽が無事巣立ち完了し現在は空である。

これからの記録画像は今年の後半に出版予定の「ヤマセミの生態レポート(=限定自費出版)」に、このブログには掲載できかねる詳細画像(動画を含む)と共に掲載予定。
2年前から観察していたヤマセミのつがい、過去においても色々な生態場面を見せてくれた。

巣穴掘りは3月上旬から始まった。

5月16日に本格的に一緒に観察を始めた数名と100mの距離でブラインド観察小屋を立ち上げたその日の午後悲劇が起こった。何気なく肉眼で見ていて黒いひも状のものが見えたので双眼鏡で確認したら大きな蛇だった。オーバーハングしている壁をゆっくりゆっくり動いていった。

巣穴に入って12分で出て来たが、大きなモノを呑んでいる気配は無かった。

以降3回巣穴に入り、最後は枯れた孟宗竹を伝って降りてきた。2m程の青大将。

唯一残されたオスの親はその後一羽でずーっと以前からの縄張りを守り続けている。18日撮影。

次回は後半のファミリーのレポート。