2015年2月10日火曜日

アカゲラ、アオゲラが増える理由 The reason why number of great spotted woodpecker and Japanese green woodpecker increases.

 隣のミッション系大学構内の野鳥を観察し始めて早10年が経つ。一時期は50種を越える野鳥の宝庫だった。オオタカを頂点に連鎖系もしっかりとした環境になっていたのだが、此処5年で一気におかしい状況になってきている。元々野生のタヌキ・ファミリー、ハクビシンのような四足動物も生息していたが、7年前程前から近所の飼い猫が蔓延るようになり、一時は80匹以上にまで膨れ上がった。理由ははっきりとしている。近所のおせっかいな餌さやり婆さんが毎日猫達にパンくずを持ってきて撒くのだ。3度ほど守衛・門番に注意をしたが「猫に餌を遣らないで下さい」と表記した小さな看板を8箇所に立てただけで事を済ませた、というよりアリバイを作っただけで、実際の餌さ遣りは見て視ぬ振りだった。

 結果、猫の数は増え続けた。その結果、あちこちの藪、その大学に面した我が家の物置の中で数羽の野鳥の羽根が散乱し、猫の餌になったことが判った。こうした状況が3年ほど続き、今まで沢山居た藪系の野鳥の数が激減してしまった。ウグイス、アオジ、カシラダカ、ヤマガラ、トラツグミ、ルリビタキ・・などなど。

 しかし、2日前守衛・門番に訊いたら、その餌さ遣り婆さんが亡くなったらしいという事だった。今年の冬は寒い。10日前の雪がまだ日陰に残るほどだ。結果猫の数は減った。皆死んだのだろうという。頭蓋骨だけがあちこちに転がっているという。ミッション系の大学ではこういう事態をなんとも思わないらしい。我が家の物置の奥にも小さな子猫のものと思われる頭蓋骨が4つ並んでいた。

 一方で、大学の風景・体裁を整える為下草の伐採がどんどん進み、雑木林の下地に何も植物が無い状態の面積が急増した。これも藪系の野鳥が減った原因かと思う。藪が減れば藪に生息する虫が減る、虫が減ればムシクイ系、ヒタキ系が減る。同時に木の幹に巣食う虫が増える。結局地上で採餌しないケラ系の野鳥が増える。これは奥日光戦場ヶ原でアカゲラが急増した理由を現地の自然環境関係の方数名に教わった事と同じ状況だと思う。



最近このように穴の開いた樹木が非常に増えている。

構内を散策すると必ず会える野鳥がアカゲラとアオゲラに成った程だ。

どちらかというとアオゲラのほうが数が多いようだ。

アカゲラに比べはるかに警戒心が低い。

まさかとは思うが、この看板人間用のはずが、このアオゲラは抗議しているのか?


※明日から1週間北海道・道東の根室バードランドフェスティバルに参加する為このブログの掲載が出来るかどうか現状未定。アップできれば現地からの状況報告を兼ねてお届けしたい。出来ない場合は18日以降の続行となるのでご容赦願いたい。