2015年10月7日水曜日

団塊世代の奥日光戦場ヶ原レポート その2。 The nature reports of Nikko wet-highland by baby boomer. Vol.2

 奥日光から戻ってみると下界もやはり気温が下がって秋半ばであることを感じた。標高1400mの戦場ヶ原では北西風が吹いていた為、早朝、気温が下がる夕間詰めには指切の手袋が欲しいほどだった。今日は野鳥は一日お預けにして、奥日光戦場ヶ原そのものの紹介をしようと思う。

 Googleなどで「奥日光戦場ヶ原」と入れて検索すれば、幾らでもネット上に紹介サイトや「行ってきました」のたぐいブログがヒットするだろう。しかしこのサイトでは観光目的ではなく野鳥観察・撮影を目的とした人々へのレポートに徹してみたい。

 アクセスに関しては自家用車の場合と既存の公共機関活用の2通り有る。もちろん人の車に便乗が一番楽チンだが、好きな時に好きな場所に行きたい場合は時間的にもエリア的にも行動が制限されるのであまりお勧めできない。
 仲間で連れ立って三脚に付けた大砲レンズを並べ、まったく同じアングルで野鳥を待ったりするのはあまり好きではないので、こういう場合は個人単独行動に徹する事を昔から信条としている。

 基本的に戦場ヶ原の木道は本来れっきとした「戦場ヶ原自然研究路」であり、観光地の一般歩道ではない。したがっていくつかに分かれる木道中でもメインの赤沼~湯滝間4kmはただ歩くだけでも実質1時間半以上は掛かるが、ラムサール条約加入の湿原保持の為トイレの設備は一切無い。

 勿論ペット同伴(盲導犬は除く)は不可だが、そういう方に出遭った事は一度も無い。歩行困難な方には今回1名出逢ってお話をした。4kmを5時間掛けて走破する予定だという。その他当然のルール、マナーは表示されているが、実際には守られていないのが実情。あくまで人間性の問題だろう。昨今の中高年の写真撮影ブーム、野鳥撮影ブームでこれらのルールが「赤信号皆で渡れば怖くない!」方式で無視されているのを観るのは辛い事だ。

 撮り鉄といわれる鉄道写真マニアが、「良い写真」の為に邪魔だと400mに渡って危険ロープ柵を勝手に外して逮捕されたというニュースも聴いたばかりだった。そのうち野鳥撮影マニアにも逮捕者が出るのではないかと思う。

 今日ご紹介の画像は静止画も動画も全てコンデジ撮影。

早朝5時、つい1週間前にはスーパームーンと騒がれ、皆カメラを向けたあの月が半分になって、南の空に輝いていた。

戦場ヶ原は朝焼けから始まった。毒々しい朝焼けで黄色い色は見当たらない。

戦場ヶ原の対岸の山の一部に陽が当たり赤く燃え始めると、戦場ヶ原も赤く染まる。

朝焼けが終わると山の景色も色々に変化し始める。

完全に陽が昇ると雲は消え、三本松の展望台から戦場ヶ原の湿原を一望に出来る。

赤湯から「戦場ヶ原自然研究路」に入る。3年前此処から300mのところで熊に遭遇し襲われた人が居る。年間目撃情報は通報されたものだけで5~60件は在る。早朝一人歩きに熊鈴は必需。

入口の立て札等なんのその!紅葉ピークの土日にこれだモノ。顰蹙トラブル必至だ。空飛ぶ野鳥を何故三脚を立てて撮るのか未だに不思議でしょうがない。

翌日は通報があったのか、木道から湿原に三脚を出して陣取っていた。三脚が無きゃ撮れないのか?誰も居ない望遠鏡は誰のモノ?三脚の雲台が緩み大きなレンズが重みで「カターン」と首を折って湿原に落ちたのを2度目撃した。自業自得。

赤沼から300m、小田代ヶ原方面との分岐点。実はこの後ろの森にはアカゲラが非常に多い。

昨年までは無かった、熊避けの鐘。2箇所出来て居た。尾瀬には昔から在ったが熊遭遇が多いので出来たのだろう。ヒールの靴を履いて彼氏と手を繋いで歩く女性が少なからず居るのも時代の流れか?そういうカップルに出遭うと腰が砕けそうになる。

此処までの奥日光戦場ヶ原をコンデジの動画機能で撮ってみた。どんな所かお判りいただけると思う。最後の方にアップして少しボケたのが距離2.5kmの湯滝。


東武日光駅と湯の湖の畔、奥日光湯元温泉を結ぶ東武バス。2度ほど赤沼から湯滝入口まで乗ったが、何と1分もたがわず時間に正確に到着した。「どうせ少しは遅れてくるだろう」と思っていると乗りっぱぐれ30分待つことになる。朝夕は1時間待ちだ。

これだけのバス停を経て来るのだモノ、少しぐらい遅れると思うだろう?紅葉真っ盛りの日曜ですら正確なのだから、東武バス恐るべし。