2016年2月19日金曜日

人吉氷点下の朝レポート! This is a wild bird report of cold morning Hitoyoshi-shi under the freezing point.

 人吉に入って最初の朝、氷点下の冷え込みでここ数日前の暖かさが吹き飛んでしまった。レンタカーのフロントが凍り付いてしまい、動かすまで15分かかってしまった。放射冷却のせいなのだろう。球磨川に出てみると、もう完全に霧の中。野鳥を探すどころの騒ぎではなかった。声だけでヤマセミ、サギ系、カイツブリなどを聴き分けるだけだった。

 そんな中、人吉の辻医院の院長先生、辻 正彦先生からの情報で、ヤマセミが2日連続で交尾していたという場所に出向いてみた。球磨川に幾つか在る水位を図る水位計の一つだ。その水位計が見えてきたな、と思った瞬間!対岸から鳴きながらヤマセミのオスが飛んできて水位計のバーに留まった。キャッキャッといつもの鳴き声で鳴き続けている。

 2分も経たないうちに2羽目のメスが飛んできて横に留まり、尾羽を上げて交尾を催促するポーズを取るではないか!シメタ、交尾か?と思ったら堤防下を朝の散歩に来られた方が2名迫って来るではないか。オスがすぐにその場を離れたものの、メスはその場に留まっていた。

 こちらは堤防の上からなので飛び去るオスをまだ暗い霧の中でやっとこさ撮影。それなりに動きは撮れていた。霜で白くなった中州や土手下の枯草にはカシラダカ、アオジ、ビンズイがいっぱい隠れていた。上空には大きなニゴイのような獲物を獲ったばかりのミサゴがカラスの追撃をかわして悠々と飛び去った。

 今朝のブログは人吉市内を流れる球磨川霧の朝の野鳥達の佇まい。色の無い世界をご紹介!

朝、7時30分の球磨川、川霧と放射冷却の霧が混ざって9時まで晴れなかった。

堤防土手に引き上げられた川舟の中の水が凍っていた。

寒いのか、ダイサギ、コサギの早朝ミーティング。日本画の世界だった。

一方、朝からうるさい繁殖期のヤマセミカップル。

右のメスがお辞儀をするようにして尾羽を持ち上げるのは交尾を求めるポーズ。勿論オスもその気満々らしい!

しかし、朝のウォーキングの方が近づいてきたのでオスは鳴き声を上げながら退避。

退避しながらも鳴き続ける。地元の方が「せからしか鳥ばい!」と言うのも良く判る。

ふと見上げると大きな獲物を下げたミサゴが行く。霧の人吉の朝は自然観察に最高の場だ!