2017年1月5日木曜日

朝霧の中のヤマセミ! A Crested kingfisher in a foggy morning.

 人吉盆地は本当に霧の多い街だ。其れも冬の時期は朝方まず霧の掛からない日は少ない。もう少し盆地の奥に行けばあさぎり町という、まさにその名のついた街すらあるほどだ。関東だと富士山の西側に朝霧高原というのがあるが、人吉盆地は決して高原ではない。盆地だ!

 霧が多い理由は少しは判ってきている。地下にある温泉脈による地中温度と球磨川の水温の関係だろうと思う。前にも解説したが、水と気体では比熱が違うのでどちらかが高かったり低かったりして温度差がある一定を超えると霧が発生する。

 一番簡単なのが露天風呂!露天風呂に入ってお湯を冷たい外気に当てれば湯気が立つ。原理はこれだ。風呂場に居て窓が閉めてあって温泉のお湯と風呂の室温が近ければ、それ程湯気は出ない。しかし冬場など窓を開けて冷たい外気を入れると気温はすぐに下がるが、あったかいお湯はほとんどそのままで冷めない。あっという間に湯気で何も見えなくなろう?比熱が大きいからだ。

 これと同じ現象が人吉盆地で自然に起こっていると視ている。地下に温水脈がある人吉盆地の温泉町付近は地熱が高い。球磨川・川辺川の水温も他の河川よりある程度は高いと思われる。其処に放射冷却だの寒気団だので冷たい空気が入ると温度差がひどくなり川霧に繋がるのだろうと思っている。

 此の朝霧が実はヤマセミの観察撮影の大敵なのだ。そんな中で撮影したヤマセミの画像をご紹介しよう。





高校生や小学生の通学が終わって、そろそろ陽が出ても良いよなー、の頃ですら人吉の中心部はこんな感じの日が多い。