2018年2月21日水曜日

団塊世代の番外編・日本の地震の巣の真上を飛ぶ! Extra edition, Fly just above the Japanese earthquake point!

 今回人吉行きは行きも帰りも好天に恵まれ、日本列島が上空から全て綺麗に見えた。昔から出張や個人旅行では航空機に乗る時必ず窓側で翼に掛からない席から日本列島を見下ろすことにしている。小学生時代から地理・地学が大好きで「生の日本列島」を観るのが楽しみなのだ。

 上空から見ると、自分が行ったことがある場所が手に取るように判る。走っている新幹線や高速道をの渋滞まで判るのだ。
 2年前は熊本地震で大きく崩れた阿蘇の様子や崩落した阿蘇大橋の模様が盛んに報道されていたが、ANAの機内からは生の状態が手に取る様に見えたものだ。
Google earth street view より

 自分で航空機をチャーターして上空から日本を見下ろすとなると莫大な費用が掛かるが、ANAの窓側座席なら無料サービスだ!

 東京から人吉へ入るには熊本空港から入る方法と、鹿児島空港から入る二通りの方法があるが、ここ最近は鹿児島空港からの入りの方が多くなってきている。
 熊本空港からだと八代で一度降りて色々な人々に逢ったり、不知火海沿岸の干拓地で野鳥を観察できるメリットが在る。
 一方で鹿児島空港からだと霧島市の天降川河口部の湿地帯で猛禽類を観察できるメリットがあるし、春先は南さつま市などへのアクセスに便利で旅鳥観察にメリットが在るからだ。

 今回は熊本空港からの出入りだったが、最近また増えてきた日本の地震の巣を上空から観る事が出来たので、久しぶりに「番外編・団塊世代のヤマセミ狂い外伝」としてみたい。

 2年前2016年4月14日の熊本地震からもうすぐ2年が経つ。今回九州道から見る限りではブルーシートが目立つエリアは殆ど無くなっている。
 地震後しばらくして開通した九州道を通って人吉から佐賀まで走ったが、その際の道路の起伏の酷さに驚いたのが、今回ウソのように綺麗に成っていた。
2016年地震直後自分で運転して撮影した益城町付近の九州道

最近また内陸で大きな地震が起き始めており、草津白根の火山爆発、山形の蔵王、霧島の硫黄山の警戒度引き上げなどが話題に成っている。
 2016年10月の阿蘇山爆発は熊本地震の半年後だった、地震と火山の関連は地震学者が否定しても歴史的事実とデータは関連を証拠づけている。
 また、デイリーのニュースの頻度やサイクルと異なって地質学的カレンダーや地殻変動のスピードは人間や動物の生活・行動スピードとは桁が違う。植物の動きよりさらに遅いのだろう。

 そんな中、色々地震に関連する場所の上空を通ったので窓からの景色をアップしてみたい。NHKその他のドキュメンタリー番組とは異なるが素人的にも驚く日本の地形姿を生でご紹介。
地質調査総合センターより Google

羽田~熊本空港間は実は日本の中央構造線上に沿って飛ぶのだ。熊本からの帰りなどはまさに真上を飛ぶ感じ。
 最近は九州にはこの中央構造線は伸びていないという説が定説になっているという地質調査総合センターのサイトもあるが、事実は伸びていてその途中で久重山・阿蘇山が噴火しカルデラを形成しているので断層線が見えないだけだろう?断層線を調査し発表する地質学者は、地震そのものに関しては全くの素人なのだから・・・。
地質調査総合センターより Google

この中央構造線の西の果てが、毎回行く八代市附近なのだ。金剛干拓地などまさにその最西端かも知れないのだ。
中央構造線の少し北側には噴煙を上げる久重連峰の山並みがある。

熊本へ行く際は阿蘇カルデラの北側を飛ぶ、今回行きは雪で覆われていた。

阿蘇カルデラの北側外輪山は険しい崖に成っている。冬は枯れて黄色だが夏に成ると緑色の平原と化す。

熊本からの帰りの便は阿蘇カルデラの南側を飛ぶ。

中央構造線・西の果てに球磨川河口部の扇状地八代市が存在する。

四国の西条市から東の三次市にかけての山裾を観てみて愕然とする。中央構造線の断層ラインそのままに、山裾がスパッと切られたように見事に一直線なのだ。

つい数年前箱根の大涌谷が立ち入り禁止になった。カルデラの中に在る大涌谷だの箱根湯本だの仙石原などは何かあっても不思議ではない火口原なのだ。阿蘇の阿蘇市も高森町もしかり。「大涌谷で名物の真っ黒い茹で卵が買えるのはいつでしょうね?」などと呑気にニュースを流している場合ではないと思うが如何だろう?

地質学的には今すぐどこでどんな地震が起きてもおかしくない。日本人は常時地震対策と心構えを持って生きて行かねばならないのだろう。今回の熊本帰りに日本列島全部が良く見えたので、余計強く感じた。