2018年3月18日日曜日

猛禽類ファンのメッカ、渡良瀬遊水池のヨシ焼きに遭遇! I encountered reed-field burning of Watarase wet-land.

 渡良瀬遊水地と言えば、筆者が初めてハイイロチュウヒのオスに遭遇できた、いわば猛禽類のメッカだ。特に冬季においては猛禽類の塒入りを待ちわびるバーダー達の車の列が午後になると見受けられるほどの特異な場所だ。

 奥日光から戻る途中、いつものようにベニマシコ、あるいは居ついているハヤブサを観察しようと、舘林のインターを降りていつものルートで車を走らせた。

 そうしたら、フロントガラス越しに幾つもの黒い煙柱が見えるではないか!まさか、ひょっとして?毎年3月15日前後に行われる恒例のヨシ焼き(=野焼き)なのか?と期待と落胆の入り交じった不思議な感覚を覚えた。

 野鳥も撮りたいし、いつか観てみたいと思っていたヨシ焼きも撮影したいが・・、と思う間もなく黒い煤のようなものが沢山空中に漂いつつ降ってきた。もうこれは間違いなくヨシ焼きだと確信し、いつもの案内センターへ車を進めた。

 運よく駐車でき、取るものもとりあえず土手に駆け上がった。地平線までだだっ広く見える渡良瀬遊水地の葦原だが、あちこちから黒い煙が立ち上り、まるで空爆をされた戦場さながらの景色を見せていた。

 毎年アマチュアカメラマンがコンテストに応募する被写体として有名になって来ている「渡良瀬遊水地のヨシ焼き」の生を1時間ほどしっかりと見物してきたので、今日はそれのご紹介。

いつもは非常に綺麗な葦原の渡良瀬遊水地。

ヨシ焼き開始と同時にあっという間に綺麗な列に成って燃え広がっていく。

燃え始めは真っ黒な煙が真上に上がっていく。

だんだん白い煙になって全天を覆うようになる。

そのうち黒い軽い燃えカスが雪のように降って来る。

始まって1時間後にはもう全天が黒い煙で覆われ暗くなり、太陽もご覧の通りだ。

火を付けコントロールして野焼きを進めるチームと、延焼や危険から守る消防署員・地元消防団員の共同作業で「渡良瀬遊水地のヨシ焼き」は進む。

普段ここで生活している野鳥や猛禽類は一体どこへ退避しているのだろう?暫くすると、直ぐに葦の新しい芽が出て遊水地全体が新緑に覆われる事だろう。そうすれば野鳥も戻って来ることになる。